遙 洋子 Yoko Haruka

遙日記

1万円のマンゴー

2022.05.27

一個一万円するマンゴーを贈ったことはある。

食べたことはない。

贈った時に悩んだ。

「これ、一個1万円と知らなければ、なんだこいつ一個だけくれた、と思われないだろうか」

それ以来、一個1万円のマンゴーは私には危険水域の贈答品として手つかずにある。

 

「これ、宮崎のマンゴー」

 

そう言って、大切そうに一個だけ友がマンゴーをくれた。

見てすぐわかった。

「これ、一万円するやつやろつ」

友は黙って笑ってた。

冷蔵庫に入れたマンゴーを、友が大切そうに確認した。

「これ・・明日か明後日までに食べや。食べごろやからな」

「わかった」

 

姉と二人で食べることにした。

人は本当に美味しいものを食べたらどうなるかを体験した。

うわああああああああっ、うまいっ。

そう叫び続けるのだ。

うわああああああっ。うわあああああっ。

美味しかった・・・。

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