遙 洋子 Yoko Haruka

遙日記

僕な・・・と語る

2022.05.28

兄が来た。

「こんなことあってん・・・」と兄に話す。

「僕はな・・・こんなことあってん」と兄も話す。

リビングから書斎に移動した。

兄もひっついてきた。

「そんで僕な・・」と、書斎のベッドに腰かけて話続ける。

私はデスクで用事をしてる。

その間、ずっと「ほんでな」と話す。

その合間に「おっ。三島由紀夫やんけ、これ読んでるの?」や、

「おっ、上野千鶴子さんの新刊やんけ。何歳?」とか。

ああ、こんなだった、とフラッシュバックした。

 

子供の頃。学生だから各自の部屋にいる。

そこに、「僕な・・・」と兄が入ってくる。

宿題しながらも、それぞれの今日あった出来事を報告し合う。

あの学生時代のまんま、そのまんま、年取った。

それでもまだ、兄は私の家にやってきて、

「僕な、こんなことあってん」と話す。

子供の頃より部屋がたくさんになった。

それくらいか。大人になった変化は・・・。

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