遙 洋子 Yoko Haruka

遙日記

元気のないレストラン

2021.12.07

お好み焼き屋さんに入る。

このフロアは全店休業してて、お好み焼き屋さんだけ開いてる。

客は私ひとりだ。

もう大阪はコロナ10人前後だというのに、活力のなさはなんだ。

 

店員はインド人女性だ。

注文してもその日本語を言えないようだ。

だから大声で厨房に叫ぶ。

「ぶたたまとぉ!いかやきとお!うめしゅそーだ!!」

インド人女性はにこやかに無言だ。

焼いて食べ終わるまで一時間。客なし。

私が早く食べないと時給がかさむ。

コテはいい。切ったぶんそのまま口に入る。

コテごと口に入るのを見たインド人女性は驚きを隠さない。

インド人女性が黙ってお皿を置いた。

・・・皿と箸で食べろということだな。関西人を知らんな・・・

箸で食べてみた。ボロボロ落ちる。

コテだと落ちない。やはりコテだ。

 

一時間で私の支払いは1800円。

時給1000円として、原価はぶくと利益は500円くらいか。

私の店じゃないけど、下唇噛みながら暖簾をくぐる。

 

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