遙 洋子 Yoko Haruka

遙日記

実家からの電話

2021.08.11

朝、寝てると電話だ。

見ると実家だ。条件反射で出る。

「大丈夫!?」

昔からそうだ。実家にはいつも高齢者がいて、彼らが電話をする時には何かが起きた時だ。

だから「もしもし」とは言わず「大丈夫?」ととっさに出る。

「実は・・・」

病院に来てるのだが医師に家族を呼べと言われたそうだ。

「今日やな。今日の〇時やな」

行くことにした。

でも電話切る時でも、まだ寝ぼけてるから確認した。

「今日やな!!」

そして、運転してたら道を間違えた。

 

病院で順番を待ってると、車椅子の高齢者もいる。

付添いで来てみると、付添いのいない高齢者が心配でならない。

病院にいる人たちを眺め、みんな病気なのか、としみじみ思う。

 

駐車場で姉に聞かれる。

「あんたはいつも道に迷うけど、今日は迷わず来たか?」

「・・・迷った・・・」

「帰りはわかるんか」

「・・・わからん・・・」

付き添いの私のほうがよっぽど、頼りない・・・。

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