遙 洋子 Yoko Haruka

遙日記

お好み焼きの価値

2021.05.07

商店街のお好み焼き屋さんに行った。

コロナ対応がまったく必要ない。

アクリル板も必要ない。

すべてのテーブルに木の壁がすでにある。

メニューはお好み焼きと焼きそばしかない。

100%昭和スタイルの基本形だ。

 

お好み焼きが焼ける間、そうだったと思い出した。

焼けるまでのけっこう長い時間、友達と互いにお好み焼きを注視しながら時を待つ。

その間、互いにうつむきながら、喋る。

喋る文化と、食べる文化がセットになるのがお好み焼きだった。

 

壁に東京のタレントやアーティストたちのサインがある。

ここを接待の場所に決めた人間の傲慢を思う。

ここに価値を感じるのは、こういう文化で育った人間だ。

東京でもんじゃ焼きを招待された時のあの戸惑い。

同じ戸惑いを一流芸能人たちが経験したのか・・・。

郷愁と喜びを感じられるのは、それで育った私だからだ。

小皿に取り箸で食べるスタイルを捨て、コテで食べた。

帰り、寿司屋に入った。

中学時代から思ってた。

足らんねんてば・・・・。

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