遙日記
あん時の私に会いたい
2021.05.07
商店街を歩きすぎて足が痛い。
少しずつ力尽きて閉める店が増えてきた。
商店街の突き当りはいったいどうなっているのだろう、と、突き当りまで歩いてみた。
突き当りまで人がたくさん歩いてる。
商店街の底力を見た気がした。
素晴らしいお好み焼き屋さんを見つけた。
まるで新喜劇に登場しそうな昭和のお好み焼き屋さんだ。
明日はここに行く。
どうしてもこの空間に身を置きたい。
中学生の時、晩御飯まで待ちきれず友達とお好み焼きを食べた。
その友達の顔まで覚えてる。
このお好み焼き屋に入れば、あん時の自分に会える気がした。
商店街はミラクルだ。
出会う店のあっちこっちに、あん時の自分がいる。
繁華街や百貨店には絶対ない、昔の匂いがする。
今日はステーキ屋さんに入った。
シェフがお年寄りの客に大声で言った。
「ステーキ、切りましょうか?自分で切りますか?」
高齢者の耳と歯の事情をよく知るシェフ。
これが商店街だ。