百貨店にいく。

野菜を買ってレジに並ぶ。

・・・またあのお姉さんだ・・・

私が吟味して買ったトマトを箱ごとひっくり返した人だ。

今日は箱ごとイチゴを買ったぞ。大丈夫か。。

突然、お姉さんはレジ売り場を離れて、値段を確認に行った。

・・・今日の目玉商品だぞ、値段わからない？？・・・

戻り、商品を私にまんま渡した。

「ビニール袋ください」「別料金ですが」「払います」

・・・この会話、すでに一度したよ。忘れたんだね。。。

よくわかった。

このお姉さんは一日中、失敗をしている。失敗姉さんだ。

途端に、次の失敗が楽しみになった。

魚売り場に行った。

たたき売りが始まった。とんでもない人垣だ。

寿司選んでお兄さんの手が空くのを待った。じっと待った。

一瞬、お兄さんが私を見て駆けつけてくれた。

レジで、今後はお兄さんが私にカモンの合図をした。

「商品は隣で受け取ってね」と指差しと目の合図で私に伝えた。

お兄さんは目線と指先だけで、人と自由に会話できる。

・・・素敵・・・

目と指で喋る人。マスク時代の新たな魅力だ。

目と指の君、と、名付けよう。

百貨店は、楽しい。