遙日記
実家に帰る理由
2022.12.04
実家に帰る。
疲れたら、サケが故郷の川に戻るように私も戻る。
姉たちに迎えられる。
「お好み焼き作るからみんなで食べよう」となる。
こうくればもう断ることは不可能だ。
「お好み焼き粉、買うてきてん」と姉。
おいしいよ。おいしいけどな・・・
食べ終わって姉に言う。
「小麦粉じゃなく、長芋と卵と豆腐を混ぜて作ってほしい」
「美味しくないやないの」
「美味しさやなく、身体優先で食べなあかんねんで」
一人の姉が私の皿までかたずけようとした。
「ええよ。洋子のは自分でするから」と断る。
もう一人の姉が言う。
「自分でする、て、キッチンに運ぶだけやろ?」
「せや」
「自分で洗わへんのやろ?」
「せや」
あきれられながら、気づけばその姉が私の皿をキッチンに運ぶ。
そら帰るやろ。実家。
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