実家にて。

「あんたをあの甥が置いて走っていったのは、あの車は後ろが見えないらしいなぁ」と兄嫁。

また私の怒りがフツフツと煮えたぎる。

その車は私が13年乗ってきた車だ。

「後ろが見えない車なんて、ないんやで。お姉ちゃん」と私。

声が震えてる。

クソ甥は、私の車を無視して走った理由を、車のせいにした。

「お姉ちゃん、その話は誰から聞いたの？」

別の兄嫁からだった。

つまりは、クソ甥の次なるウソを、他の甥が聞き、そのまんま母親に伝え、母親はそれを信じ兄嫁に伝えたというわけだ。

オンナを騙すのは簡単だ。特に母親は。

小狡い卑怯者の息子を持った時、一番に騙せる相手は母親だ。

ほらみろ。

まんまと騙された女達が実家に二人もいる。

がっ。

私は騙されない。

クソ甥の、卑劣さ卑怯さ小狡さ悪質さ全部お見通しだ。

「実家が私の代になった時・・・」

兄嫁たちは黙って聞いてる。

「あの甥は、出入り禁止にします。聞いたね。」

「聞きました」

姉たちはなぜか敬語になる。

甥はいらん。猫がええわ・・・。

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