遙 洋子 Yoko Haruka

遙日記

バレエをやる意味があるとしたら

2022.08.24

ひとりでバレエレッスンをするということは難しい。

アイスコーヒーを飲みながら、ずっとリノリウムの床に座る。

バーを動かすことなく、KPOPの音楽をただ聞く。

時計をちらちら見る。

なんでこんな地味な努力してるかというと・・・

背中だ。

背中と肩だ。

そこを鍛えられるダンスというのはバレエ以外知らない。

先日、高齢の姉のストレッチを見た。

姉自身のイメージでは上半身をそらして胸から上が青空に向き、上げた両手はさらに反る。

そういうイメージで柔軟してんだろうなぁ、と。

でも実際は、背中は丸いままで両手も肩より前にあるまんまだ。

高齢者あるあるの姿勢だ。

まず背中は反らないし、肩も腕も背中より後ろにはいかない。

腹筋や足を鍛える運動は多いが、背中と肩甲骨と肩を鍛える運動は滅多にない。

その結果、大勢の女性たちが肩こり症なんだと私は思ってる。

腰がまったく反らないまんまブリッジしてる知人がいる。

ほぼ台形というか・・・

まるいラインに反れないのだ。

家事は女性を内側に丸くする。

背中を反り、両肩を後ろにする作業がない。

すべての女性たちがバレエをしたらいいのにと思う。

 

帰り、ストレッチスタジオの看板を見る。

「そんなんで柔らかくなるけっ」と毒づく。

 

 

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