遙日記
戦争ドキュメンタリーが伝えるもの
2022.08.17
ちょうど戦時中を再検討するドキュメンタリーが連日放映され、全部見た。
そして気づいたことがある。
インパール作戦、ガダルカナルの非業の死。
「死守せよ」と言い放った司令官はとっとと飛行機で逃げる。
イギリスやアメリカの当時の司令官が日本軍の感想を述べる。
「道徳的決断ができない。負けを認め、作戦を変更できず無残な死になる」
統治下のフィリピンやビルマの人々が言う。
「大東亜というけど、なんで日本が一番上に立つわけ」
日本人学校を作ったアメリカ兵に日本人校長が言う。
「女子は知能が低いから、男子と分けてほしい」
アメリカ兵は男女合同教育した。そしたら男女格差はなかった。
どうだ。
どれもこれも、今に通じる出来事とは思えないか。
どのエピソードも「うっそー」ではなく、「あるある」「おるおるそんな奴」と思える。
負けを認めたくないから敗戦じゃなく終戦という。
戦時中のどうしようもないオヤジ達の価値観を、驚かない。
そのことに、驚く。
「全滅するとわかってた」という日本司令官の言葉が残ってる。
それも驚かない。
俺だけ生きれれば。命令を覆すのは嫌。連帯は全滅してくれ。
俺だけよかったらええねん。俺だけ。
ジェンダー格差も絶対に上昇しないこの国は。
過去を見たら、戦争ではなく現代に絶望する。