遙 洋子 Yoko Haruka

遙日記

誰が真実を語っているか

2023.02.05

海外にいる元ゼミ仲間と電話で6時間喋る。

つい、昔話に盛り上がった。

「遙さん、あの頃、ポルシェで東大来てたよ」

・・・すごい話だ・・・

「駐車場じゃなく、東大の敷地内に車停めてたよ。学舎の横に」

・・・なんて奴だ・・・

「学生乗せてご飯行って家に泊めたよ。遙さん家で合宿よ」

・・・豪快だ・・・

話だけ聞くととっても豪快な青春時代に聞こえる。

「じゃあなに?みんなの青春は私の経済力で成り立ったの?」

「そ。だって、他の学生でこういう関係性は一人もいないもん」

そうだ。私の学生時代も、せいぜいご飯食べる程度だ。

がっつり寝食を共にして学んだ記憶はない。

ゼミ仲間とは、それ以来深い付き合いが続いてる。

寝食を共に・・・ということが起こす深い関係に、今頃気づく。

 

私の記憶はちょっと違う。

たしか、レンタカーでトヨタのビッツだった。一番安い車。

敷地に停めたのは、カネ払わずに済むから。駐車場は高い。

学生泊めたのは、勉強教えてほしかったから・・。

 

記憶は面白い。

他人の中の私は放蕩のゼミ時代になる。

私の記憶は必死に工夫したゼミ時代だ。

どっちが真実かは、今ではわからない。

 

 

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