遙 洋子 Yoko Haruka

遙日記

あんときの私に会う

2022.10.30

なんせ、なにがあっても、土曜日は宴会だ。

もう、人生がそうなってきた。

自由業は、毎週必ず誰かと出会う、というのはない。

それはもう、学生時代以降、ない。

絶対に会うから家族という概念があり、一時期を近い距離で付き合うから同窓生が特別のものになる。

それは子供時代特有のものだと思ってた。

が、最近は、毎週必ずジムで会う、ダンスで会う、ということが、学生時代を彷彿させる。

放課後にお好み焼きを食べ、寄り道したように、

大人たちが、ジム後にタコ焼き食べ、寄り道する。

それぞれ、そう遠くない自宅に帰宅する。

学生時代もそうだった。

恐い親がもういないぶん、深夜まで騒ぐ、という変化くらいか。

他はほぼ同じだ。

「80歳になってもジムしよな」と誰かが言う。

「そのつもりやで」と私が返事する。

もうそういうつもりの人たちがジムに通う。

誰も脱落しませんように。

誰も故障や病気をしませんように。

 

我々は何歳まで、土曜日の放課後を過ごせるだろう。

あの、けだるい、甘ったるい、そして騒々しい放課後。

誰もが運動着で過ごす放課後。

今日あった出来事が大事件のように盛り上がる放課後。

 

土曜日だけ、あんときの私に戻る。

 

 

share

Tweet

  • 猫様のお言葉
  • 日経ビジネス電子版