遙 洋子 Yoko Haruka

遙日記

人間、イエーイばかりじゃない

2022.10.27

会食がいくつか続く。

物件と料理屋は似ている。

1千万円下がると、建具やしつらえは3千万円ぶん安物になる。

料理の値段を2千円下げると、環境は4千円ぶんくらい下がる。

値幅と価値は比例しない。値が下がると価値はもっと下がる。

 

一人数千円予算の店は、狭い、やかましい、感染リスクあり。

個室で会話を楽しめ、感染リスクなしの店だと1万円になる。

ダンス仲間とは、数千円の店に行く。

聞こえないから、大声で喋る。

「イエーイ」トークだ。

相手が高齢だったり、個人的な話だったら、無理だ。

以前、東京で数年ぶりに編集者と食事したものの、安い店ほど、公共の目を意識して、アクリル板越しの会話になった。

疲れ切った。

プライバシーが守れる店は「アクリル板ずらします」が言える。

互いの間に壁があり、マスクで顔隠し、何が「会話」だ。

声も聞こえず表情も見えない。何が会瀬だ。

板で壁つくって顔隠して会うのならもう、会わなくていい。

 

2件、予約した。

条件は、「個室」だ。

ぜったい外してやる。アクリル板。

のびのび喋ってやる。マスクなしで。

高っかいで~~~そのかわり。

 

 

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