ものすごい勢いで日課のジムトレーニングを済ませ、飛び出す。

今日は『主戦場』上映の最終日だ。

毎日、行こうかどうしようか悩み、もう行こうと決めた。

車をかっ飛ばす。

開演10分前に到着。

「まだチケットありますっ？」

「ありますよ！」

最後尾の席を買い、解放された気分になる。

お行儀悪く見ても迷惑かけない。

食い入るように見た。

自分が見て衝撃を受けたものを、いったい何に私は衝撃を受けたのかを確認しに行った。

ひとことも聞き逃すまい。

ひとりはいい。

これ以上ないほどに集中できる。

「カネもらって何が性奴隷だ」

「あとで1億円もらっても、奴隷は奴隷だ」

あああ。議論はプロレスみたいに迫力とスリルがある。

父が昔、プロレス中継を身体を動かしながら観賞してた。

私も今日、何度もうなずき、身体を動かしながら観賞した。