遙日記
稽古場にて春の風
2022.04.14
美しい稽古場というのはいい。
磨きぬかれたリノリウムの床に寝転び、風を感じる。
ずっとKポップを流しながら、意欲が湧くまで待つ。
いつも不思議なことだけど、ふと、やる気がでる。
で、バレエのピアノをオンにする。
ピアノ音楽のまま、ストレッチを始める。
トゥシューズで立つと、これも不思議だけど、姿勢がよくなる。
ま、よくなきゃ、立てない。
最後はこれまた不思議だけど、身体がぐにゃぐにゃになる。
ほんとに、バレエのメソッドはよく考え抜かれてある。
ティックトック見てると、股関節を柔らかくすると痩せるとか、肩甲骨を動かすと肉落ちるとか上がってる。
うっそだーー、といつも突っ込む。
そんなことで痩せるけっ。
全部だ。全部。
股関節も、腰も、肩甲骨も、背骨も、肩も、足首まで。
およそ骨という骨、関節という関節すべてを動かす。
そうやって、全身の歪みをなくし、筋肉のありかを確認する。
それを、だ。
週3回はやり続けて、何年も経って、で、やっと痩せる。
股関節きゅこきゅこ動かすだけで、痩せるけっ。
稽古場に春の風が入り、汗を乾かしてくれる。
体中の筋肉や筋が「よー伸びたなぁ」とつぶやいてる。
夏に身体は柔らかくなる。
これからだ。これからが、本気の努力が始まる。