遙 洋子 Yoko Haruka

遙日記

ロレックスを選べ

2021.11.01

百貨店のロレックスに行った。

兄のお使いだ。時計を修理に出してこい、と。

姉から連絡があり、「洋子の好きなロレックスを選べ」と。

えっ!?買ってくれるのっ!!?

「洋子な好きなロレックスを、私が買うかもしれないから」。

・・・やっぱしな・・・

「ロレックスを選んで、ロレックスで遊んできなさい」と。

 

お使いと、言いつけと、その通りに動いた。

言いつけは「洋子の好きなロレックスを探せ」だ。

シルバーもゴールドも、シルバーゴールドのミックスも嫌。

最もエレガントなのは、ピンクゴールドだ。

顔にダイヤモンドが散りばめられてるのが一番美しい。

姉に写真を送る。

「ダイヤの数が少ないわ」と姉。

「だそうです」と営業に言う。

選びに選んで、最も美しいと思う時計を写真で送った。

「じゃあそれにするって、姉は買いますかね?」と営業に聞く。

営業と私と二人で首を傾げる。

姉からメール。

「やっぱし、見てから買うわっ」

「だそうです」と営業に言うと、閉店の案内が流れた。

百貨店の閉店まで、ロレックスに居た。

「ロレックスで遊べた?」と姉からメール。

姉はつまりは、最近の妹を見て、わざとロレックスに行かせた。

妹をロレックスで日が暮れるまで遊ばせようと、お使いさせた。

で、まんまと、夜まで遊んだ・・・。

 

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