遙日記
温泉で沈みそうになる
2021.07.11
滋賀県、奥の琵琶湖沿いの温泉に行く。
薪を焼いて温めるフィンランドサウナに入る。
スタッフさんが、何度も何度も薪をくべにくる。
実際に燃える火で入るサウナは、こうだったんだ!
熱さが人工的じゃない。
揺れる炎と、ムラのある熱さ。これが本物だったんだ!!
散々、サウナに入った後、湯舟につかると、声かけられた。
「遙洋子さんやろ」
あまりの迷いのなさに、そうだと認めた。
「あんたが出なくなってから、ズバズバ物言う人がおらんなって、お行儀のいい人ばかりになって、テレビがつまらんわ」
「仕事しなくてすみません」
「稼がなあかんやろ」
「ぼちぼちやってます」
申し訳ない。お客さんに私の財布の中の心配までかけてるし。
ほんとに申し訳ない。
帰り、兄にそのエピソードを言う。
「お前の素顔で、お前やとばれたんか!!!ひぇーーーっ」
日頃何人の人が実は私だと気付き、黙っててくれてるのだろう。
何人が気づき、何人が気づいてないのだろう・・・。
別れ際、兄が言う。
「僕、ヒップホップやりたいねん・・・」
兄弟は似てる・・・。