遙 洋子 Yoko Haruka

遙日記

落語でカッコいい瞬間とは

2021.06.26

落語会に行った。

ホールは一人置きの座席で安心して見られた。

咄家さんは、着物姿で登場するあの瞬間が一番カッコいい。

こちらのワクワクと、集中力を最大限に本番へと挑む姿と、共鳴しあう瞬間だ。

言葉で別世界に誘う芸術だから、一見、地味だ。

でもお客さんは楽しそうに浸ってる。

私なんかは、宝塚とかKポップのように、わかりやすく派手で賑やかなのが好きだ。

おそらく落語とBTSは真逆にある。

引き込む芸と、炸裂する芸。

どちらも、舞台に真剣に立つ人は素敵だ。

 

兄夫婦と一緒に行った。

楽屋で師匠にご挨拶するのに、兄は、ハワイの浜辺ですか、という恰好で来た。

アロハにショートパンツにサンダル。編み編みのソフト帽。

兄嫁は、楽屋を出るなり、「テレビと一緒やなぁ! テレビと一緒やなぁ!」といつまでも言う。

 

なんでそんな恰好で来た、と、妹も同じ職業だ、とは、言わないでおいてあげた。

 

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