遙日記
師匠からの電話
2021.06.08
大師匠から電話だ。
「高速を出たけれど、どう走ればいい?」
「師匠、ナビは入れましたか?」
「入れてないよ」
「師匠、私がお送りしたショートメール読まれました?」
「読んでないよ」
「師匠、車を側道に停めて、カーナビを入れてくれませんか?」
「洋子・・・ついた・・・これから・・どうしたら・・・」
「師匠・・・まず・・〇〇亭という店で蕎麦を食べましょう」
「蕎麦やな・・・わかった・・・」
「師匠」
「洋子か。ああ、嬉しい。電話くれたんか」
「生きて戻れましたか」
「戻れたよ!」
「・・・よかった・・・」
「洋子」
「はい」
「僕は来週、どこに行ったらいい?」
「師匠。来週はね。家におりましょう」
高齢者が安心して日帰り旅行できるルートを、私はこれから大急ぎで開拓しよう。
書籍にも書いたが、高齢者は遊びたいのだ。そして短気なのだ。
高齢者は・・・メールできないのだ。ああ。