遙 洋子 Yoko Haruka

遙日記

私が、うっ、とくる言葉

2021.03.10

すべてに過剰なエステティシャン第二弾だ。

「ここ、辛いんやな」と同情し、「痛かったな」と詫びる。

「あら、なんで身体が冷えていくのんっ」と焦る。

すべてのリアクションが過剰で楽しい。

「やぁ、今日は、ツボが見つかれへん、なんで?なんで?」と施術しているうちに、30分オーバーした。

通常、タイマーできっかり時間どおりに終わるのがエステだ。

でも、「あれ?あれ?」と夢中になってたら時間を忘れた。

こういう人は、保険の営業やっても成功する。

「ツボが見つかれへんかったわぁ。ごめんな。せっかく来てくれたのになぁ」と私の事のように悔しがる。

「治そう。身体な。」と励ましてくれる。

そして、最後にこう私を元気づけた。

 

「身体が治れば、また、男の人を好きになれる」

 

・・・あろうことか、うっ、と来た。

おかしい。別に、不治の病ではない。肩こりだ。独身だが、自ら望んだ生き方だ。恋愛願望なし。それが幻想だと知ってる。

なのに、だ。

「また、男の人を好きになれる」に、うっ、ときた。

それは、足を負傷した人に、「また歩けるようになれる」で、

声帯を傷つけた歌手に、「また歌えるようになる」であり、

婦人科系を患った女性に、「また産める」だ。

で、私の場合、「また男の人を好きになれる」ということは、かなり長い間、恋愛しとらんぞ、と、見抜かれた、ということだ。

うっかり揺さぶられたぞ。。。

 

 

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