やっとジムに私以外の女性が入ってくるのを見た。

「女性を発見できました」

会長は一言。

「あれは、女子プロレスラーや」

思えば、元世界チャンピオンに始まり、プロレスラー、消防士、コンテストのチャンピオン、そして女子プロレスラー。。。

ここには、プロしかいない。

私は・・・私は・・・とんでもない所に来たのかもしれない。

これからコンテストを受ける、という男性が隣のマシンに来た。

見ると、２０キロを足で上げている。

「すっげ・・・。次、私、それやりたい・・・」

私が、その足を鍛えるマシンをやってみると、

・・・２キロしか足で上げられなかった。

・・・だめだ。話にならん・・・。

その時、女子プロレスラーが隣のマシンに来た。足を上げているじゃないか。

いったい、何キロだ・・・。

・・・２５キロだった・・・。

私は・・・２キロだ。コンテスト挑戦男性は２０キロだ。

おそれいったか。これが、プロと素人の違いだ。

女子プロレスラーはそこらへんの男よりすごいのだ。

ちなみに、

「会長は、現役の頃、足で何キロ上げてました？」

「ん？　わしか？　　７５キロや」

おそれいったか。これが、日本と世界の違いだ。

私は、どうやら、別世界に今、いる・・・。