今日が、新刊本の発売日です。

 

「どんなタイトル？」と、バレエ仲間が聞いた。

なんとなく、言うのも気が引けて、ずっと言わなかった。

いつも「ナイショ」と言って逃げた。

皆が、「よかったやん」とか、「ちゃんと仕事してるやん」とか、なぜか、励ましモード。祝福モード。

心から私の執筆と出版を喜んでくれているのが、分かった。

ニコニコと、「おめでとう」という笑顔。

それでも、タイトルを私、言わなかったんだ。

 

帰り、人のいない暗い夜道を歩きながら、真顔で聞かれた。

「で、どんなタイトルなん？」

この聞き方は、「夜だし。静かだし。こっそりと、教えなさいよ」的アプローチだ。

これは、「どんな男と付き合ってるの？」に絶対答えなかった私に、「で、誰なのよ」と夜道にあらためて聞かれるパターンと似ている。

そんな経験ないけど・・・。

 

夜道だし。ま、いっか、と、答えることにした。

「タイトルはね・・・」

皆、息を飲んだ。

 

「タイトルは・・・『老いの落とし穴』っていうんだ」

 

しばらく時が止まり、直後、全員が道路に転がった。

道路に転がったまま、笑い続けた。・・・爆笑だった。

 

だから、言うの嫌だったんだ・・・。

 

でも、今日発売だから、発表することにした。

11月26日、全国発売。『老いの落とし穴』幻冬舎、いよいよ発売です。

よろしかったら、お買い求めください。

 

・・・今、これ読んで、みんな、床で転がってるのかな・・・