遙日記
なぜ私なんだ
2025.09.02
「あの・・」
声をかけてきた女性を見た。
見るからに都会が苦手、私より上の世代、お洒落してる、大きなキャリー。
そして・・・疲れてる。
そんな印象の女性だった。
「〇〇ホテルにはどう行けば・・」
そのホテルにはまだ徒歩10分は必要だ。
それを告げると女性は肩を落とした。
スマホの位置情報を見せて、案内した。
「そのお姿だと、荷物も多いし、地下道をお勧めします」
そうでなくともややこしい梅田地下道界隈。
「〇番出口のあたりを・・・」と説明した。
いつも道を尋ねられるのは外国人だった。
今日は日本人だ。
梅田を迷って迷って疲れ果てたお洒落した女性。
結婚式にでも参加するのだろうか・・。
そして・・・携帯持ってないのだろうか・・。
しかし・・雑踏でなぜ、私に声かけたのだろう。
サングラス、金髪、ジャージ・・・。
かけるか?声・・・。