遙 洋子 Yoko Haruka

遙日記

つかの間の夢

2024.12.13

その女性を見た途端、視線が釘付けになった。

完成されたうりざね顔、黒く艶やかな髪の生え際も完璧だ。

くっきりとした眉は弓を引いたように美しい。

 

 

まるで舞妓さんだ・・・

 

 

それがジムにいた。

日本人形がジャージ着て歩いてる・・。

あまりの美しさに目が離せなくなった。

駆けつけて手を握り、言いたかった。

 

 

「あなたは筋肉鍛えなくていい。今すぐ舞妓さんになるべきだ」

 

 

先斗町でトップになるのが簡単に想像できた。

そして女子ロッカーでのこと・・・

舞妓さんが、ロッカーを歩く。

鼻の穴にティッシュの一方をツッコミ、残りはピラピラと。

 

・・・なんで鼻の穴からティッシュぶら下げてんだ・・・

 

四角い形のまま鼻の穴からぶらさがるティッシュ・・・

私は顔をおおった。

・・・あなたは舞妓さんに絶対、向いていない・・・。

 

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