ボクシングのレッスンを受けた。

ジムは本当によくできている。

各種スポーツがなんでも体験できるのだから。

プロボクサー出身の男性の先生から聞かれた。

「日本語、できる？」

「・・日本語、できます・・」

まただ。外国人に間違われた。

金髪の根本、見てみてよ。根本、黒いじゃんっ。

憮然とする私に、生徒さんが小声で囁いた。

「あの先生、たまに、天然だから・・」

先生はボクサー向け資料を持ってきて私に渡した。

そして真顔で聞いた。

「日本語、読める？」

「・・日本語、読めます・・」

隣りで生徒さんが笑ってた。

レッスン内容は、というと、ほとんどできなかった。

理由は虚弱にある。

腹筋とか、両手歩行とか、ぜんぶできない。

体験レッスンだけで、手首痛めるし・・・。

見かねた生徒さんが教えてくれる。

見かねた体験レッスンの女性が励ましてくれる。

久しぶりの、てか、いつもの、最もできない生徒になれた今日。

わはは。