遙日記
元日の過ごし方
2024.01.02
実家に帰る。
姉の手作りおせちを前に、姉がため息ついて言う。
「あんたは・・・」
私のことだ。
「あんたは、どの甥も可愛がらず、年玉もやらず、嫌いだと言い続けてきた」
「せや」
「なのに・・・」と悔しそうに姉は続ける。
「どの甥も、今日は洋子叔母ちゃんは何時に来るの?会えるの?、と私に聞く。なんで甥を可愛がらないあんたに、甥はなつくの?」
新春初笑いをした。
機嫌がよくなった私は年長の甥のみ呼んだ。
昔、教え込んだ正月の挨拶ができたから、年玉やった。
甥は数千円で狂喜乱舞した。
「子供はここに来ないよ。嫌いなの知ってるから」と甥。
「子供だけじゃないよ。若い女も嫌い」と私。
「それも皆知ってる」と甥。
というわけで、元旦は私と姉の二人きり+特別入場の甥一人。
「他の甥は来ないの?」と私。
「上の姉が必死で止めてる。洋子叔母ちゃんは誰にも会いたくないからって」と、下の姉。
ちょっとだけ、寂しかった。