遙日記
ピアノ磨きで気が付く
2023.07.18
鏡面仕上げというのがある。
ピアノがそうだ。
自分の顔が映るくらい光沢があったピアノが、ガッサガサだ。
長年放置した結果だ。
数十年ぶりにワックス買って塗ってみる。
自動車にワックスかけるようにクルクル塗る。
一日置いて、今度はフェルトのような生地で拭きとる。
車磨きと一緒。
突然ヌメリがよみがえる。
でもまだ鏡面までにはならない。
ガッサガサがヌメリを取り戻した程度だ。
これが数日経つと、サラッサラになる。
顔につけるクリームみたい。あれっ?と翌朝サラサラだ。
顔ならシーツにこすりつけてクリーム取れる。ピアノは違う。
じっくり木が吸い取っているんだと思う。
よし。
何度も、ワックスをかけよう。
何度も、何度も、磨いてみよう。
ごめんね。
長年放置して、ごめんね、と、つぶやきながら磨く。
前回塗り込んだより、今回のほうが光る。
じゃあ、次回はどれくらい光るだろう。
自分の大切なものを磨く。
そんなあったりまえのことを、してこなかった。
いったい・・・私は・・何をしてきたんだ・・