遙 洋子 Yoko Haruka

遙日記

時代の名残りは身体につく

2023.07.17

深夜のタクシーをつかまえる。

「タクシー少ないのに、よお捕まえましたなぁ」と運転手さん。

外国人客が増えて、空きタクシーがないそうだ。

「私は外国人客に見えなかったですか?」

私は金髪で、全身、派手な原色の服だ。

「すぐ日本人やとわかったよ。タクシーの捕まえ方で」

「どんな捕まえ方でした?」

ちょっと考えて運転手さんは答える。

 

 

「車道にまで出てきて、絶対、何がなんでも捕まえたる、というのが遠くからでもわかりました」

 

 

爆笑した。

「あれは、日本人というより、大阪人の捕まえかたでんな。全身でタクシーを停めようとする」

運転手さんと私とで爆笑。

その通りだ。

バブル期。深夜はタクシーの取り合いだった。

車道で真正面からタクシーを停めるのはフツーだった。

皆深夜まで遊び、運転手さんは客を選んだ。

そんな時代。

自分はまだバブル期の生き方が身についているようだ。

カネねえのによ。。。

 

 

 

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