不覚にも、子供をかわいいと思う瞬間がある。

今日、法事でいただいたお菓子を分けた。

私はきっちり分けるのが好きだ。

100％を均等に分けた。

すると、ハンパなお菓子の残りが出る。

子供たちがお菓子に吸い寄せられるともなく集まってくる。

言ってみた。

「この余りのお菓子がほしい人」

私に挨拶すらしなかった中学生が「はいっ」と声あげた。

それからがお菓子争奪戦になった。

レフェリーは私だ。

面白いほど皆、私のいいなりになる。

じゃんけんしろ、と言えばじゃんけんする。

早いもの勝ちと言えば、一秒を競う。

ああ、権力者の快楽ってこうか、と、実感した。

これが相手が大人で、分けるのがカネなら。

皆が私のいいなりになるだろう。

「一芸したものっ」と言えば「はいっ。ものまねしますっ」。

誰もが権力を目指す理由。

おもろいからだ。

誰もが権力に従順な理由。

お菓子かカネを手に入れ、生きるためだ。

どっちが悪い？

権力者のほうだろう。人を弄ぶな。

あーーー、おもろかった。