高齢者というのは、突然なるのではない。

「うちの姉といつ出会ったの？」と聞く。

「24歳の時。洋子ちゃん、私のこと覚えてないやろ」と姉の友。

「洋子ちゃんはまだ、5歳くらいやった」と。

「私はどんな5歳やったん？」

「姉のお尻に隠れる大人しい子やった」

姉が口を挟む。

「それが、こんなんになるねん」

今夜も高齢者を囲む晩餐だ。

食卓にはご馳走が並ぶ。

私が名付けた。後家互助会。GG会という。

私は行かず後家のGだ。

夫を見送った後は、あと何年健康でいられるか・・・。

その間にどれだけ好きな事が実行できるか。

その後、自身の介護期がやってくる。

私には高齢者の姿はよい心準備になる。

健康で、自由で、両方が揃う時はほんのいっときだ。

うっかり老いてはいけない。

必死で老いなきゃいけない。