遙 洋子 Yoko Haruka

遙日記

地下街をさまよえば

2023.02.25

土曜の街はすごいことになってる。

どのレストランも長蛇の列だ。

ファッションビルも地下街の店も長蛇の列。

フツーのうどん屋さんまでもが、長蛇の列。

トンカツ屋さんも、焼き鳥屋さんも、洋食屋さんも、長蛇の列。

もう力尽き果てて、三番街で立ち尽くす。

「どうしたらええん?」

 

やがて、一件だけガラガラの店があった。

懐石料理だ。

「もうここにしよ。ここなら、ガラガラや」

「しかし、なんでここだけガラガラ?」

「若い子が、刺身とか煮物食べるか?やっぱりトンカツやろ」

神妙な面持ちで、懐石料理を食べた。

刺身。ゴマ豆腐。

・・・テンションあがらず・・・

白みその味噌汁。煮物。

・・・ちょっとテンション上がる。

天ぷら。焼き魚。茶わん蒸し。

・・・テンションさらに上がる。

結果、おこわ飯を二杯おかわりした。

寒い寒いと言って、3人団子になって歩く。

食欲といい、団子歩きといい、まだ高校生の時間がある。

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